スナップエンドウに発症しやすいうどん粉病とは?原因、対策、予防についてのまとめ

家庭菜園の人気野菜。スナップエンドウやキュウリ等のウリ科作物がかかりやすいうどん粉病についてまとめました。

私も現在、スナップエンドウの苗を12月頃定植し、冬越し中。

今は1月と寒い時期ですが、早くもうどん粉病を発症してしまっています。初期段階なので、重曹スプレを週一回葉面散布しております。。。

定植後すぐにうどん粉病を発症してしまうなんて・・・
かなりショッキングですが、重症化する前に先手必勝で蔓延を防ぎたいと思います。

その様子はまた別の記事UPさせていただきますが、まず、この記事では、うどん粉病とは何なのか?どうして発症するのか?予防や対処方法は?ということについてまとめたいと思います。

↓1枚目12月17日時点のスナップエンドウです。まだ発病していませんでしたが・・・

うどん粉病とは?発症する原因は?

●ほぼすべての野菜に発生する植物の表面に白いカビが生える病気

軽いうどん粉病であれば、生育に大きく影響するものではありませんが、放置し、カビが蔓延すると、葉の表面全体が白くなり、日光を遮り、光合成を妨げますので、放置せず、早め、早めに対処していきましょう。

●特にウリ科の野菜に出やすい

うどん粉の被害は特にウリ科の野菜に出やすいといわれていますが、スナップエンドウにもかなりの確率で発生するようです。

●うどんこ病が発生しやすい条件

  • 気温20℃前後(10~35℃で生育可能、生育適温は24~32℃)で発生しやすい
  • 乾燥状態、昼夜の温度差が大きい
  • 日当たりが悪い
  • 肥料の効きすぎ

などで発生しやすくなります。うどん粉病のカビは水に弱いため、乾燥した時に出やすく、真夏等の高温下では発生しにくいので、梅雨と真夏以外の時期に発生しやすいとのこと。

●感染しやすい野菜は発症前から予防が肝心

感染してから白い胞子を出すまでには時間がかり、植物の体内に侵入し、菌糸が増殖。これ以上植物の体内で菌糸が増殖できないという状態になった際、外に飛び出してきます。

ですので発症してからといよりは、発症しやすい野菜は発症前から先手で予防しておくのが良いかと思います。

●うどん粉病は葉だけではなく茎やさやにも発生します

葉に白色の斑点ができ、それが拡大していきます。放置しているとそれが葉全体に広がり、全体が白色のうどん粉を振りかけたようになります。

うどん粉病の菌は「活物寄生菌」「宿主特異性菌」

うどん粉の菌は世界では900種類以上、日本では200種類以上の菌があると言われています。

●うどん粉病の菌は「活物寄生菌」という特徴がある

うどん粉病の菌は「活物寄生菌」で生きているものにしか寄生することができず、元気のいい株になればなるほど、寄生されやすいという特徴があります。
このことから土壌や枯れた葉などでは生きられない為、土壌等から感染はしないと言われています。

●もう一つの特徴として「宿主特異性寄生」という特徴がある

うどん粉病の菌は菌により寄生することができる植物が決まっています

これはどういうことかというと・・・

例えば、同じウリ科のきゅうりとカボチャ近くで育てていて、どちらかがうどんこ病に感染しても、隣のものにうどん粉病が移ることは無いという事です。

もっと言えば、同じ野菜でも系統が異なると寄生できない為、例えば西洋系の品種や伝統系品種等、多品種栽培するとリスクが軽減されることがあると言われています。

うどん粉病の対策

うどんこ病の菌は水分に弱いため、初期段階の発症であれば、風通しをよくしたり、葉にこまめに水やりを行うだけで進行を抑えることができます。

土壌を作るときに、カリウムを多めにして、窒素を少なめにすることで予防もできます。枯れた葉、黄色くなった葉を除去し、風通しを良くします。窒素肥料を与えすぎないことも重要です。

●うどんこ病を発見したときは

うどん粉病が発症してる部分を取り除いてまん延を防ぎます。

まだ白い部分が少ない場合は、発症している部分を取り除くだけで収まることもあります。注意点は取り除いたものは、プランターや畑には残さず、可燃ごみ等で処分してください。そのまま残しておくとそこから菌糸が拡散し、再発に繋がってしまいます。

初期段階での対策が肝心

うどん粉病が発症しやすいと言われている野菜は、できるだけ早い段階から予防をしておくことが良いと思います。何も病気を発症していない内に農薬を散布するのは気引けますが、植物の生長も促すような自然由来の物でうどん粉病にも効果があると言われているものを、幼苗の段階から定期的に散布するというのが良いと思います。

●成長も促せる自然の予防薬「酢」

いくつか、候補がありますが、植物の生長にも役立つものとしては、「酢」「竹酢液」等が良いと思います。
「酢」には、酢酸が3~5%含まれており、古くから抗菌や殺菌、防腐効果があることで知られます。

●「酢」の作り方と使用方法

使用する際は、水500ccに対して酢30ccの割合で混ぜたものを葉面散布します。

酢はストチュー水でも効果を得られます。酢は防虫以外にも植物のエネルギー回路を活性化する効果がある為、肥料過多の際に葉面散布で使用されることもあります。

1週間に一度くらいを目安に散布すると防虫効果も得られ、良いかと思います。

●竹酢液や木酢液は

竹酢液の場合は50倍程度に薄めて使います。

似たようなものに、「木酢液」がありますが、こちらは、木酢液自体には除菌、殺菌する力があるというわけではなく、菌を増やす効果により、うどん粉病以外の有用菌が増えることで、うどん粉病の菌が増殖することを防ぐという効果を期待するものですので、竹酢液とは効果の意味合いが異なります。

発祥した場合は・・

重曹水が効果的と言われおります。

重曹には、胞子の形成や発芽、発生を抑える作用があるため早期対策に有効です。

●重曹水は植物の生長を妨げる可能性もあるので注意

発症前の予防に使用することも可能ですが、重曹が葉にダメージを与える可能性もありますので、濃度を少し薄目にして様子を見た方が良いかもしれません。

●重曹水の作り方と使用方法

重曹水の作り方は水1ℓに重曹1g(小さじ約4分の1)程度の割合で作ります。

掃除用、食用どちらの重曹でも問題ないと思います。私は最終的に野菜は食べるものだからと思い、食用の重曹を使用しています。

使い方は、スプレーで直接葉の表面、裏面に万遍なく散布します。週に1度くらいを目安に散布しますが、先述の通り、重曹が葉にダメージを与える可能性もありますので、散布後は経過観察をして、株の様子がおかしければ散布を辞めましょう

複数種類の野菜で発症した場合は・・別の撲滅方法がある

複数種類の野菜で発症した場合は、それぞれの菌糸同士をこすりつけるという方法があります。

ほとんどのうどんこ病には「アンペロマイセス・クイスクアリス」という菌寄生菌が寄生しており、他のうどんこ病の菌を振りかけることで菌寄生菌が増殖しうどん粉病を絶やしてくれると言われています。

米ぬかを使う方法も・・・

展着剤として砂糖水を発症している葉に散布し、その上に米ぬかを振りかけるという方法があります。

これも、木酢液の効果と似ていますが、米ぬか自体に殺菌作用があるわけではなく、米ぬかを捲くことで乳酸菌が増え、うどん粉病の菌を抑えるという仕組みです。

米ぬかを葉につけたままにすると葉焼け等の被害が出る可能性があるので、うどん粉病に効果が出たら水で洗い流します。

コメのとぎ汁と砂糖を混ぜた水でも同じような効果を得られます。

うどん粉病を発症した野菜は食べられる?

食べても問題はないようです。良く洗って、白い粉を落としてから食べるようにしましょう。ただ、一般的にうどん粉病に感染した野菜は味が落ちるといわれています。

薬剤を使用するなら・・

ひどくなってしまい、重曹等では改善できないという場合は、農薬の出番ですが、いろいろ調べた結果、「カリグリーン」がよさそうです。

カリグリーンはうどんこ病、さび病、灰色かび病の治療効果のある殺菌剤です。 主成分が炭酸水素カリウムで、炭酸水素カリウム自体は食品や医薬品にも使用されているので安心感があります。

★展着剤を併用すると効果が高まります。

商品特長
人と環境にやさしい炭酸水素カリウムが主成分です。 うどんこ病、灰色かび病の予防効果は期待できませんが、発病後の治療効果に優れた効果を発揮する薬剤です。 不良環境(暑さ、寒さ)に対する抵抗性を増すなどの作用のあるカリ肥料としての働きもあります。
住友化学園芸 殺菌剤 家庭園芸用カリグリーン 
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