家庭菜園でプランターで育てるなら、絶対「おかひじき」がおすすめ!スーパーで買えない。たくさん採れる!美容と健康に良いスーパーフードです!
ほとんどスーパーで見かけることもなく、「おかひじき」自体を食べたことがない方も多いかと思います。かくいう私もおかひじきを始めて食べたのはほんの数年前。スーパーで購入したわけではなく、農協の野菜直売所に並んでいて、スーパーフードとして紹介されており、「一度食べてみよう」と購入したのがきっかけです。
軽く茹でて鰹節と出汁醤油をかけておひたしとして食べましたが、臭みやクセは全くなく、シャキシャキとした食感がなんとも言えず、おいしいと感じました。
そんなおかひじき。今年は自分で作ってみようかな。。と思い、おかひじきの栽培方法について調べ、まとめてみましたので、参考にしていただけたらと思います。
おかひじきとは?
- ヒユ科オカヒジキ属の一年草で日本の沿岸部の砂地に自生していたもの
- 世界でもおかひじきを野菜として食用にしているのは日本だけ
- 発祥の地は山形県とされており江戸時代から栽培が始まった歴史ある日本の野菜
オカヒジキは、葉の様子が海藻のヒジキに似ている事から、陸(おか)に生えるヒジキと言う意味で「おかひじき」と名付けられました。
別名はミルナです。くせがなくシャキシャキとした歯ざわりが特徴の緑黄色野菜です。
●品種と特徴
品種は「おかひじき」1種類しかなく、もともと野草ですので、大変育てやすい野菜です。プランターでも容易に育ち、夏の間、収穫してもどんどん脇芽を伸ばしますので、繰り返し収穫できる野菜というのも、長い時間収穫を楽しめるので、家庭菜園の野菜とてピッタリだと思います。
●栄養価は高い!
- 栄養価も海藻のヒジキ並みにミネラルや食物繊維が豊富
- カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウムやビタミンCを含む
- 暑さにも比較的強いので夏場に重宝する緑黄色野菜
●スーパーではなかなか買えない高価な野菜
旬は4月~6月ですが、旬の時期でも一般的なスーパーではほとんど販売されておらず、高級スーパーにたまに出回るかどうか?という野菜です。
販売されている価格は100gあたり238円程度ですので、価格的にも高い野菜ですので、様々な面から考えても、家庭菜園で栽培する意味、意義がある野菜だと思います。
●栽培期間は1か月と短い
栽培期間も30日と短く、種まき後1か月程度で収穫することができるのも魅力です。
おかひじきは栄養たっぷりなスーパーフード!
●オカヒジキの栄養成分
- おかひじき100gあたりのカロリーは17kcal
- たんぱく質1.4g、脂質0.2g、炭水化物3.4g
- 低カロリーな野菜
●最大の特徴は、豊富なミネラルにあります。
カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などがバランス良く含まれ、ビタミン類ではβ-カロテン、ビタミンB1・B2、ビタミンCは他の緑色野菜と同等レベルで豊富に含まれています。
●特にカリウムとβ-カロテンの含有量が多い
カリウムは生のオカヒジキ100g当たり680mgも含まれます。カリウムは利尿効果があるためむくみ予防や高血圧の予防・改善にも役立ちます。
●β-カロテンは3300µgも含まれています!
β-カロテンは抗酸化作用があり、活性酵素の働きを抑えてくれることから、老化現象を抑えたり、がんなどの病気の発症リスクを抑える働きも期待されているビタミンです。
その他、カルシウムも豊富で100gあたり150mgも含まれています。
このように、体に良いといわれるビタミン・ミネラルを多く含むおかひじきは大変優秀な野菜。特に、美容と健康に効果が期待できる野菜です。
栽培方法
種まき~植え付け
オカヒジキの栽培で一番懸念されるのは、種が発芽しにくいという点と初期生育のスピードが遅く、雑草の勢力に負けてしまうという2点です。ここさえしっかりクリアできれば、その後の栽培自体は難しくはないので最初が肝心です。
種の準備
おかひじきの種の発芽適温は20~25℃ですが、おかひじきの種子は休眠をします。そのため、まずは種を休眠状態から目覚めさせるという作業が必要になります。
方法はあらかじめ浸水させた種子を冷蔵庫(4℃から5℃)に10日間入れ、低温処理をします。これをすることで種が休眠状態から目覚め、発芽しやすくなります。
土の準備
おかひじきは酸性に弱いため、酸度調整はしっかり行います。
種まきの2週間前から苦土石灰を施しておけば問題ないと思います。
おかひじき自体はもともと野草で、肥料のないところで育っている野菜ですので、それほど多くの肥料は必要ないと思います。
幼苗期の多肥は生育を遅らせることが知られており、特に窒素過多になると、収穫量が減ってしまうようです。また、アブラムシ等の被害も懸念される野菜ですので、元肥は無し、または少な目にして、追肥で調整を行う方が無難だと思います。
種まき
おかひじきの種の発芽適温は20℃前後ですが、発芽自体は10℃以上で可能です。また、30℃以上では発芽が抑制されます。
種まきは桜の花が満開になるころが目安ということなので、関東地方であれば4月の1週目くらいが適期です。
タネまきの時期が遅れると花がつきやすくななってしまい、おかひじきが固くなってしまうので、適期のタネまきをすることも頭に入れておきましょう。
種まきは深さ1cm程度の溝にスジ巻きかバラまきで行い、成長に合わせ間引きをして育てます。発芽後は順次間引きを行い、最終的には株間10cmになるようにします。畑の場合は条間は15cmです。
栽培・収穫
●肥料のあげすぎと乾燥に注意!
肥料は、本葉3~4枚の頃から、収穫の度に与えますが、自生しているおかひじきは、肥料なしで生育していますので、極端な話、肥料が無くても育つ野菜です。
しかしながら、我々が野菜としておいしく食べるには、一定量の肥料は必要です。
肥料が不足すると固くなってしまうということなので、追肥はしっかりしていきましょう。化成肥料の場合一回に30g以下を目安に少な目に与えていくのが良いようです。
また、土が乾燥しても、おかひじきが固くなってしまうので、乾燥には注意して育てます。
●8月に入ったら収穫の間隔をより短くし、花が付く前に収穫
8月中旬を過ぎると花が着くようになります。花が咲くとおかひじきが固くなる原因となりますので、早めに収穫するようにします。
株間は10cmで育てられますが、どんどん横に伸びていきます。放置すると株が込みあって風通しが悪くなってしまいますので、そういう意味でも、早め早めに収穫していくことを心掛けましょう。
●収穫までの期間はタネまき後30日ほど
草丈20cmで摘心を兼ねて、髪の毛を散髪するようなイメージで刈りとって収穫します。摘心後は脇芽がどんどん伸びてきます。
●秋冬栽培はとう立ちしやすい
おかひじきは短日になると花芽の分化が促進され、8時間以下の短日条件に遭遇すると5日くらいでとう立ちしてしまう植物のようです。
夏の間の栽培であればこのリスクはないかと思いますが、秋口の栽培だと、花芽の分化が進んでしまう可能性があります。
食べ方
おひたしや和え物、酢の物、煮びたし、卵とじ、生のまま天ぷらやかき揚げなどいろいろな料理で食べることができます。
おかひじきは軽くお湯でゆでてから食べますが、加熱しすぎないことが重要です。
独特の食感が失われてしまうだけではなく、豊富に含まれるカリウムなどの水溶性ビタミンも流れ出てしまいます。
調理方法は鍋にたっぷりの湯を沸かし、1ℓに対して塩小さじ2程度を加え、1分〜1分30秒ほどゆでたら、氷水につけて粗熱を取ります。
冷めたら水気を絞り、食べやすい長さ(2〜3cm)に切ります。天ぷら(かき揚げ)にする場合は、下ゆでは不要です。
保存方法
冷蔵でも冷凍でも保存することができます。
冷蔵の場合は普通に野菜室で保管すればよいですが、冷凍の場合は、通常の茹で時間より若干短めに湯で(1分くらい)食べやすい大きさに切って、一食分ずつラップなどで包んで冷凍するのがおすすめです。1ヵ月程度保存可能です。
和え物等でそのまま食べる時は冷蔵庫等で解凍して水気を絞ってから食べます。調理に使う場合は凍ったまま炒めたり、汁物に加えたりして加熱調理すればOKです。
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