茎レタスとは?育て方や食べ方までまとめてみました!
現在、茎ブロッコリーを10個のプランターで育てており、その後作には、ジャガイモを植えることにしたのですが、途中まで後作の有力候補だった茎レタスについて、やはり、数株育ててみようと思い、栽培方法や特徴などを調べましたのでまとめさせていただきます。
茎レタスは苗が出回っているのを見たことが無いので、育てるのであれば、種から育てることになると思います。
スーパーの野菜売り場で見かけることもなく、なかなか購入できない野菜の一つと思いますので、このような珍しい野菜を食べられるのも家庭菜園の醍醐味です。
ぜひ栽培チャレンジしてみたいと思います。
茎レタスとは?
- 茎レタスは中国が原産の野菜
- 一般的なレタスとは異なり、茎の部分を食べるキク科・アキノノゲシ属の野菜
- アスパラガスのような味でシャキシャキとした食感が特徴
春と秋に栽培できる野菜ですが、旬は春から初夏です。
●別名はいろいろあります
・山クラゲ ・ステムレタス ・セルレタス ・アスパラガスレタス ・茎チシャ ・チシャトウ
★中国、清王朝の時代には皇帝に捧げられていた野菜であったという事から「皇帝菜」という名でも呼ばれています。
★萵苣(ちしゃ)というのはレタスの和名。レタスの茎を切ると白い液が出ることから、乳草(ちちくさ)と呼ばれたのが語源です。
★子供を育てるのに、乳ではなく、この草の汁を飲ませるような冷たい人ということから「冷たい人、冷酷」という花言葉がつけられています。
●レタスと変わらず、栄養豊富
ビタミンA、B1、B2、C、Eのほか、カルシウム、フラボノイド、鉄分などをバランスよく含んでいます。
●焼肉の定番サンチュも茎レタスの仲間
焼肉屋で肉をまいて食べる「サンチュ」は日本で昔から育てられているレタスの一種で「かぎチシャ」というレタスです。
結球しないタイプのレタスで、茎から葉っぱをかぎ取ります。茎レタスと似ている部分が多いので、茎レタスの葉も肉を巻いて食べてもおいしいかもしれません。
●茎レタスは普通のレタスと同じように育てられる
栽培は通常の結球するタイプのレタスと同じように育てることができ、露地栽培でもプランターでも、誰でも簡単に育てられる野菜です。
茎レタスはどこをどうやって食べるの?
茎の固い皮をピーラーなどで白い部分がなくなるまで剥いて、食べやすい大きさ厚さに切って食べます。
茎は加熱しても生でも食べることができます。
灰汁を含む野菜ですので、多少の苦みがありますが、生で食べる場合は水に10分ほどつけるか、さっと湯通しすると、苦みが軽減します。また、炒め物など、加熱して食べると苦みはマイルドになり、程よいアクセントとなります。
●茎だけではなく葉も食べられる
葉の部分も食べることが可能で、若い葉はサラダ、固い葉は炒め物がお勧めです。
一般的なレタスよりも苦み、厚みがあります。収穫後は下葉は捨て、上の柔らかい部分を食べます。葉の部分も生、加熱どちらでも食べることが可能です。
茎レタスの育苗方法
発芽適温と発芽方法
茎レタスの種は25℃を超えると休眠体制に入ってしまうため、高温では発芽しにくいので注意が必要です。特に秋作の際は、夏の暑い時期に種をまきますので、ガーゼ等に種をくるみ、1晩給水させた後、冷蔵庫に二日間ほど入れて、温度を下げると休眠から目覚め、発根してきますので、この状態で種まきをするとスムーズに発芽させることができると思います。
発芽適温は15~22℃。春作の場合はちょうどよい気温なので、一晩給水させてまけばよいと思います。
茎レタスの種は大変小さいので、水に直接入れて給水させるのではなく、ガーゼにくるんだり、お茶パックのようなものを活用するなどして給水させると良いと思います。
種まきの方法
セルトレーを使用する場合は200穴が良いようですが、家庭菜園で数株育てる場合はセルトレイなどなかなか使わないので、ポット栽培でよいと思います。
種まき用の培養土をあらかじめ給水させ、4~5粒を点まきします。レタスの種は好光性種子なので、覆土はごく薄く行い、しっかり鎮圧します。覆土せず、鎮圧だけでも良いくらいという人もいます。
発芽は比較的早く、3~5日で発芽してきます。
①種をまいた後に水をかけると種が流されてしまうので、種まき後にかけるのではなく、先に培養土に給水させておくのがポイントです。または、底面から給水させても良いです。
②発芽までの間は乾燥を嫌うので、発芽までは水を切らさないよう、しっかり管理しましょう。発芽までに水切れを起こすと枯れてしまいますので注意です。ただ、大変徒長しやすいので、水のあげ方は要注意です。
徒長に気をつける
茎レタスは大変徒長しやすいので、徒長には十分注意して育苗しましょう。
徒長の一番の原因は水のあげすぎです。特に夜間に培養土がしっかり湿っているような環境では、必ずと言ってよいほど徒長してしまいます。
発芽までは水を切らさないよう管理をしますが、発芽したら逆に少し水が足りないかな?というくらいで育てるのが良いかと思います。
水やりは必ず朝に行い、夜の水やりはしないようにしましょう。
朝水をあげて、夜は培養土の表面が乾くように管理するのが良いと思います。夜も培養土の表面が湿っているようであれば、次の日の朝は水やりを控える、または少な目にするなどして管理しましょう。
育苗期間はどうやって育てる?
本場が2枚出そろった頃、間引きを行います。
間引きが遅れることも徒長の原因となりますので、早め、早めに間引くようにしましょう。最終的にはポットに1株になるように育てます。
定植適期は本場が4枚出そろった頃です。種まきから半月のイメージで定植できます。
プランターや株間は?
●プランターのサイズは?
プランター栽培の場合は10号ポット(直径約30cm)であれば1株。60cmの大型プランターであれば2株を目安に定植しましょう。
●元肥はどうする?
茎レタスは肥料をたくさん必要としますので、元肥は若干施しておいた方が良いと思いますが、春作ではアブラムシ等害虫被害が怖いので、私的には元肥は控えめにして、必要に応じて追肥で補っていく方が安心だと思います。
●土壌酸度は?
土壌の最適pHはpH6.6~7.0で酸性土壌を嫌うので、苦土石灰などを施し、土づくりをしておきます。土づくりには2週間かかりますので、育苗開始と同時か育苗の少し前から始めるとちょうどよいかと思います。
定植後の管理
●水やり方法は?
茎レタスは水の管理方法が種まき期間、育苗期間、定植後とそれぞれ異なります。根付いてからの水やりはあまり必要なく、葉の先端がしおれてからを目安に行います。露地栽培の場合はほとんど必要ありません。生育適温は15~20℃です。
●支柱は必要?
支柱は基本的には不要ですが、台風の時期と重なると折れる可能性がありますので、環境と栽培時期に応じて検討しましょう。
●定植時期が遅くならないように注意!
注意したいのは、特に春まきの場合、生育期間の温度が高いととう立ちしやすい(花芽がつく)ということです。植え付けが遅くなると、とう立ちしやすいので、種まき、定植の敵期を守って栽培しましょう。
●栽培中、下葉はかき取ってはダメ!
下葉が出てききますが、栽培期間中は取らずにそのまま放置しましょう。下葉を取ると茎が固くなりやすいので注意です。収穫後に下葉を落とします。
収穫までの期間と収穫方法
植え付け後1か月が目安(春作)です。
茎の長さ25cm以上、太さ4cm前後が収穫適期。株元からナイフで切り取り収穫します。春作の場合は気温も高く、成長が早いので収穫が遅れないように、適期でしっかり収穫するようにしましょう。
注意したい病害虫
菌核病、灰色かび病、軟腐病、べと病等の病気などが茎レタスの病気としてあげられます。葉が白くなった場合はべと病を疑いましょう。
春まきは害虫にも注意が必要です。
アブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジ、カタツムリ等の害虫の被害の可能性があります。
茎レタスは肥料を必要とする野菜ではありますが、肥料が多すぎると病害虫の被害にあいやすくなります。肥料をたくさん必要とする野菜だから・・と、ついつい過剰になりがちですので、肥料のあげすぎには注意し栽培していきましょう。
連作障害について
キク科は連作障害が出やすいので注意が必要です。
連続してキク科の野菜を育てると連作障害が出ることがありますので、キク科の野菜は連作しないようにしましょう。キク科の野菜はシュンギクなどがあります。
ただ、春と秋の2回まきはOK。そのあとの春はNGということなので、翌年はキク科以外のものを育てるのが安心です。
茎レタスの料理
満点青空レストランで茎レタスが特集され、その時の炒め物のレシピのHPがありましたのでリンクを貼らせていただきます。
茎レタスの保存方法
レタス同様に、常温では日持ちがしません。
乾燥させないように、新聞紙等でくるんで冷蔵庫の野菜室に保管します。保管期間は一週間以内が目安です。
皮を剥き、切ってしまった状態であれば、タッパーや密閉容器入れ、冷蔵庫に保管します。翌日には使ってしまうようにした方が良いです。
茎レタスの種の購入について
良ければ下記から購入ください。2種類品種違いでリンクを貼っています。