夏野菜の栽培はコンパニオンプランツが有効!病気や害虫の被害を軽減。

夏野菜の栽培に向け、夏野菜のコンパニオンプランツについて調べてまとめてみました。

何種類かの野菜を混植すれば、病気や害虫を軽減させることができる!

家庭菜園では、農薬の知識もないので農薬を使うのはちょっと怖い。せっかく自分で作るのなら、無農薬で健康的な野菜を育てたい!と考えている人も多いはず。また、市民農園や狭いレンタル畑等で、効率よく野菜をたくさん収穫する為にどうしたらよいか?それには、コンパニオンプランツ、相性の良い野菜との混植という考えが有効です。いろいろな本を読みましたので、皆様にもその内容を共有し、私も今年はこの手法を試してみたいと思っています。

コンパニオンプランツという考えは近年の言葉ではありますが、古代から「少量多品種」の作物の栽培は行われています。有名な話ですが、古代アメリカではトウモロコシとかぼちゃ、ツルアリインゲンとの混植が何百年もの間行われ、長期連作を可能にしています。トウモロコシ単体では、多くの養分と水分を必要とするため、どんどん土が痩せていってしまいますが、マメ科のインゲンが空気中の窒素を固定することで、養分を補い、カボチャが天然マルチになって土壌中の水分を保持するという、最高の補完関係を作り出しています。このように相性の良い植物の組み合わせを考えることで、連作障害や病害虫に対する、自然の防御策になるだけではなく、収穫量UP、野菜のおいしさUPにもつながりますのでこれからその内容を記載していきます。

夏野菜に必須なコンパニオンプランツは?

人気夏野菜のトマト、ナス、ピーマンなどに共通するコンパニオンプランツはニラ、マリーゴールド等が挙げられます。夏野菜の栽培の前にこれらコンパニオンプランツの苗も準備しておきましょう。

1、ニラ

多くのナス科の夏野菜と相性が良い野菜です。根に共生する拮抗菌(きっこうきん)が根から抗生物質を分泌し連作障害や病気の予防に効果を発揮します。

トマトやナスの苗1株に対し、2本のニラを株同士がくっつくよう隣接し植えつけます。一つの植え穴に一緒に植えつけるイメージです。根が絡み合って成長していくということを意識して植えつけましょう!

・プラス効果がある野菜:トマト、ナス、ピーマン
・マイナス効果になる野菜:いちご、玉レタス、リーフレタス、サラダ菜
・相性の良い野菜:葉っぱ類

2、葉ネギ

ニラ同様、根に共生する微生物が抗生物質を分泌して土壌を消毒します。また、ミミズや土中の微生物を呼ぶ効果もあるようで、土の団粒化を促進してくれる働きもあるようです。

プラス効果がある野菜:トマト、ナス、ピーマン、きゅうり、カボチャ、スイカ、メロン
マイナス効果になる野菜:キャベツ、玉レタス、ハクサイ、エンドウ
相性の良い野菜:いちご、ほうれん草

3、マリーゴールド

マリーゴールドの根に含まれる成分は「ネグサレセンチュウ」や「ネコブセンチュウ」などのセンチュウの被害を軽減します。これはかなり有名な効果です。私が散歩する山の畑にもたくさんのマリーゴールドが植わっています。また、マリーゴールドはアブラムシを遠ざけ、テントウムシ等の天敵を呼ぶ効果もあるようです。独特の強い香りがあり、土にすき込むと防虫効果が高まるとのことですので、花が枯れた後はそのまま土にすき込みましょう。マリーゴールドはフレンチタイプとアフリカンタイプがありますが、草丈がコンパクトで花をたくさんつけるフレンチタイプの方が畑にはよさそうです。私は花には興味はないのですが、景観が良くなり、いい匂いがして、野菜に良い効果があるのであれば、夏野菜の栽培にはぜひ育てたいと思うところです。

・プラス効果がある野菜:なす、ピーマン、スイカ、だいこん、人参、
センチュウとは?

センチュウは目に見えないほど小さな虫です。成虫、幼虫ともにミミズのような形をしていて、体長は1mm弱で体色は透明に近く、植物に寄生して害を引き起こします。

◆ネコブセンチュウ
ほとんどの野菜に寄生し、根にコブをつくるとのこと。コブが多くなると道管が圧迫されて水の吸い上げが悪くなり、生育が阻害されるようです。ウリ科、ナス科のなどの植物を栽培すると密度が上がり被害が出やすくなる

◆ネグサレセンチュウ
ネグサレセンチュウは根に侵入すると組織内を移動して根を腐敗させてしまうとのこと。侵入された部分は焦げ茶色に腐敗し、他の病原菌が侵入する原因になってしまうため、病気にかかりやすくなるようです。大根や人参等混載を作ると増えやすいようですので、大根、ニンジンのリレー栽培に何を植えるのか?は、よく考える必要がありそうです。

◆シストセンチュウ
ジャガイモやマメ類の根に寄生して生育を妨害するセンチュウとのこと。雌は根の表面に体を出して球状に膨らみ、自らの体内に産卵。この時期に黄色くなる。数百万個の卵を抱えたまま死んで「シスト」と呼ばれる固い殻の嚢胞(のうほう)を作ってしまうようです。

センチュウ被害を受けやすい作物
  • 果菜類 トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、スイカ、カボチャ、イチゴ
  • 葉菜類 ホウレンソウ、レタス
  • 根菜類 ニンジン、ゴボウ、ダイコンイモ類 サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ
    マメ類 ダイズ、インゲン

インゲンはセンチュウの被害を拡大させるとされています。特にインゲンの後作では土壌中にセンチュウが増えている可能性が高く、注意が必要です。心配であれば、インゲンを避けた栽培計画を立てる方が無難と思います。

発生したら・・

アブラナ科の野菜を作り、残渣をすき込むと3種類のセンチュウ密度を下げる効果があるようで、キャベツやブロッコリーを輪作に組み込むとセンチュウ対策になるとこことですので、リレー、輪作に何を作るのか?ということもセンチュウ起点で考えても良いかもしれません。

イネ科の緑肥作物も有効

エンバク、ライムギ、ソルゴー、ギニアグラス等はネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウの両方の増殖を抑制する効果があます。これは私のブログの「緑肥作物」の中でも紹介しております。

注意! 混植に向かなない野菜「ジャガイモ」

ジャガイモの記事の中でも書いていますが、ジャガイモは同じナス科野菜だけではなく、ほとんどの野菜と相性が悪いので注意が必要です。ほとんどの作物の連作障害を引き起こすきっかけとなります。その原因の一つがジャガイモが発症しやすい糸状菌(カビ)による病気でほとんどの野菜に感染します。また、センチュウやテントウムシダマシといった害虫も招きやすいので注意が必要ですキャベツや白菜はジャガイモのそばで育てると結球しなくりますし、ショウガとの愛想も最悪。唯一、ネギとは相性が最高によく、混植や交互連作も可能。ネギの根に共存する拮抗菌が抗生物質を出して連作障害を防ぎます。

相性の良い野菜;ネギ、バジル、インゲン(混植のみ。ジャガイモの後作はNG)

まとめ

こちらの記事は専門家でもなんでもない私が、自分なりに勉強した内容をアウトプットしているものですので、内容については参考程度にとどめていただけたらと思います。また、記載内容も私が勉強している中で情報がアップデートされたら都度変更していく可能性もありますのでご承知おきください。

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